著者(Author) 著書(Title)
ゲノムと聖書 - 科学者、<神>について考える
The Language of God- A Scientists Evidence for belief
5)フランシス S.
コリンズ
Francis S.Collins

 アメリカ、ヨーロッパ、日本の科学者を中心とする国際ヒトゲノム
計画は、DNA配列を解明するため、10年以上にわたり多大な努力が積み重ねられた。そのリーダーを務めたのがこの著者である。
ヒトという種のすべてのDNA,遺伝情報は30億もの文字が連なり、奇妙な4文字のコード(暗号)で書かれている。

 このヒトゲノムが解明された結果、科学と宗教が対立するような議論が否定され、
進化論の正しさが改めて実証されたのである。この著書の中で、筆者は「宇宙論、進化論、そしてヒトゲノムの研究が進む現代において、科学的世界観と宗教的・霊的世界観の間に、十分に満足のいく調和は見だせるのだろうか?そして、声を大にして、見いだせる」と結論している。

第1章 無神論から信仰へ
第2章 せめぎあう二つの世界観
第3章 宇宙の起源
第4章 地球上の生命--微生物と人間について
第5章 神聖なる解説書を読み解く--ヒトゲノムから学んだこと
第6章 創世記、ガリレオ、ダーウィン
第7章 無神論と不可知論--科学が信仰に勝るとき 選択肢(1)
第8章 創造論--信仰が科学に勝るとき 選択肢(2)
第9章 インテリジェント・デザイン(ID)--科学が神の助けを必要とす 
     るとき 選択肢(3)
第10章バイオロゴス--科学と信仰が調和するとき 選択肢(4)
第11章真理の探究者たち

宇宙の始まり
ビッグバン



















DNAと生命



















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 宇宙はある特定の瞬間に始まり、その後現在の状態まで膨張した。1929年にエドウィン・ハッブルが、近隣の銀河がわれわれの銀河系から離れていく速度を調べた実験により、その検証がなされた。これはビッグバンと呼ばれ、約140億年前に起きたとされている。
 爆発の初期の段階、最初の1兆分の1の1兆分の1の1000万分の1秒がまだ分かっていない。しかし、その後のことは、物質と反物質の消滅、安定した原子核の形成、最終的には、水素、重水素、ヘリウム
などの原子の形成は、科学的に解明されている。
 ビッグバンの前には何があったのか、誰がビッグバンを引き起こしたのか?旧約聖書の冒頭にある、初めに光ありけり!まさに宇宙の
始まりを述べている。

 ビッグバンの後、約50-100億年以内にこの宇宙に複雑な生命体が
発生することはなかった。なぜなら、炭素や酸素など生命にとって不可欠な重元素は最初の星には含まれていなかったはずだから。地球
以外の銀河系に生命の存在はあり得ないと考えられている。
 ビッグバン直後の宇宙の初期に、ほぼ同量の物質と反物質が作り出され、そして、1000分の1秒で宇宙はクオークと反クオークが凝結
するくらいに冷却された。すると、同数のクオークと反クオークであればたちまちに光を放って物質は存在しなかった。10億対のクオークと
反クオークにクオークが一個余分にあったので物質が残った。その結果、地球があり、われわれが生きているのである。

 地球上の生命の歴史について、これまでのさまざまなギャップが、絶滅種の発見によって埋められつつある。化石の年代は、地球の年代を決定するのと同じ放射年代測定法により、正確に見積もられる。
化石によって明らかにされた生命の歴史は、5億5000年前より古い堆積層からは単細胞生物しか現れていない。化石記録に突如として非常に多様な無脊椎動物の体制が現れる。これは「カンブリア爆発」
と呼ばれている。
 このあと、生物は次第に進化を繰り返し、高等動物のヒトにまで発展していくのだが、ダーウィンは「種の起源」を次のように結んでいる。「これは壮大なる生命観である。創造主が最初に少数または一つの形に息を吹き込み、いくつかの力を与え、そしてこの惑星が重力という一定の法則に従って回転を続けるうちに、このような単純なはじまりから、はなはだ美しく目をみはるばかりの数限りな形態へと進化し、今なお進化し続けているとは」

 この進化のもとは、遺伝子DNAと生物の体内で栄養とエネルギーを運び続けるRNAの働きにあったのである。そのメカニズムは自然に出来上がったものとは、とても考えられない見事さから、この筆者は
神のような全知、全能のはたらきによって設計されたと思うに至ったのであった。    

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